CLANNAD考察

あくまで超個人的に考えたことをまとめただけです
自分で考える際の参考程度にどうぞ(^^;
まるのまま鵜呑みして後々違うじゃないか!って突っ込みはナシで

2006/10/3 TVアニメ放送前に大幅加筆修正


1:渚の存在
渚は子供のころに瀕死になる
けれど町を愛する秋生の願いによって町がその命を救った
しかしそれによって町(せかい)と繋がってしまった
それ以来渚は原因不明の熱にたびたび倒れるようになってしまった
その熱は原因不明ではなく、
町の姿が変わるときに町が傷つくことによってそれが熱となって渚に出ていたものかもしれない
そしてその変わった姿が当たり前の風景になったときに傷が癒えたと言えて、渚の熱も下がる
幻想世界の少女や秋生が言っていた「あぁ、変わっていくんだなぁって思うしかない」というセリフからも伺える
だからAFTER STORY最初の冬に渚が熱に倒れる(あのときはファミレスの工事)
次の年は病院ができる(あれは工事期間が長かったため熱が出てる期間も長かった)
つまり渚編で倒れたときは町のどこかで大規模な工事が行われてたのかもしれない
家が数件建つぐらいじゃなくて大規模に町の景観が変わる時に熱が出る


2:渚の命
渚を生かしている町の意志の力は一人分、
だから汐が生まれたときに渚は死んでしまう
子供に命を移すようだと朋也も言っていた
渚はもしかしたらあの子供のころに死んでいたのかもしれない
いままで生きてきていたことが奇跡なのかもしれない
だから汐は長くなかった

しかし最後に渚を救った光は町全体の、町に住む人たちみんなの光
多くの人の幸せの光、願いの光によって渚と汐は大きな生命をもらった
人々が町を愛し、町が人々を幸せにし続ける限り、もう渚と汐が熱に倒れることもないだろう


3:幻想世界について
幻想世界はこの世界ともっとも遠くてもっとも近い場所
全てが終わってしまっている(ように見える)世界
こちらの世界は全てが始まりあらゆるものがあるのに対し、
幻想世界は全てが終わって行くなにもない世界
幻想世界ではこちらの世界の人工物(命無いもの)が生物(命あるもの)のように見える (※1
「獣」たちは「だんご大家族のぬいぐるみ」であり、「風子の作ったヒトデ」である
人の想いが篭った物は「獣」のような「いのちあるもの」になるのかもしれない
もしかしたら幻想世界で広がる草原や木、山、あれはこちらの世界での家やビルなのかもしれない
ならばこちらでの自然物は向こうではガラクタや人工物に、生物は光として見えるのではないか
だとしたら朋也が幻想世界で生れ落ちた小屋、あれは…そう、「あの樹」という可能性が高い

幻想世界の最後は全てが始まる前のときに繋がる
そここそが、長い旅の終着点
そして渚が創立者祭のあとに物語の続きを語った通り、
旅の終わりの場所で、少女とガラクタ人形はひとつの歌を歌う
だんご大家族の歌を


4:幻想世界の少女
あの少女は町そのもの
そして汐そのもの
汐編の最後の時、二人は幻想世界へと誘われた

全てが終わった後、あの樹の下に現れる少女も汐である (※2

※ここからは推測を多分に含んでいます

幻想世界では全てがこちらの世界の逆に見える
つまり、時間の流れすら逆に見える
そして、幻想世界の話はこちらの世界と同じ方向に流れている
ということは、本当の時の流れは逆方向に流れているということになる
つまり汐編最後の時が幻想世界の最初、
CLANNADの一番最初が幻想世界の最後ということ
幻想世界の少女とガラクタ人形が生まれたのは朋也と汐が幻想世界へと誘われた時、
幻想世界の少女が最後に「ここにはいろんな物事が始まる前の大切な日がある」と言ったのは
物語の一番初め(プロローグ)で幻想世界の最後のシーンが流れるのと繋がる

つまり、渚が町に救われたころは幻想世界の最後のときからさらに後のこと
もうその時には幻想世界の少女とガラクタ人形の物語はおわっていて、
幻想世界と同化した少女の記憶が渚に流れ込んだことにより、幻想世界の物語を知ることになる
つまり、幼少の渚の命を救ったのは、町と同化した少女の母親を救いたいという想い


5:クラナドの狙い
今回渚編以外に物足りなさを感じるのは、
もしかしたら渚以外は主人公がいなくても幸せになれるからかもしれない
ここで、ゲーム最後の時点(開始から8年後)の各キャラの状態を予想

杏は幼稚園の先生になってる

椋は勝平と出会い、椋は看護士に、勝平は足の骨肉腫が完治、
現在勝平のリハビリ真っ最中

ことみは両親の助手からあのトランクを受け取り真相を知り、
その後多くの友達も出来、現在は海外の大学院で両親の研究を引き継いでいる

智代は敏腕若手社長とか…もしくはもっと凄い職業

春原は元気に社会人
芽衣は大学生ぐらいか

風子はエピローグの通り

芳野さんと公子さんはAFTER STORY参照

有紀寧は不良少年など専門のカウンセラー

美佐枝さんは相変わらず寮母生活で溜息

幸村先生は呑気な老後生活中

みんな普通に生きている

それだからこそ最後は不幸なしのハッピーエンド

…KEYの過去の作品を考えると…
Kanonは他のヒロイン犠牲にする(特に奇跡があゆ依存の栞と名雪編)
AIRはメインヒロインが死んでしまう
誰かの犠牲の上に幸せが成り立っているKanonや、
ヒロインの死で感動を与えたAIRに対し、
みんながみんなハッピーになることによって感動を与えたCLANNAD
感動させるという面では同じなのにその方向はまるで逆
(京アニ版Kanonは上手に全キャラハッピーエンドで纏めてましたが)

しかし渚以外は主人公いなくてもいいという話作りからか、
ほとんどファンタジー要素無しのボリューム不足感はそれまでのKey作品と比べると否めない
(ファンタジー要素を入れてしまうと主人公の存在が必要不可欠になる可能性があるため)
でも渚だけは主人公の存在が必要
なぜなら、現実世界と幻想世界に同時に存在できる彼にしかできないことがある

しかし、渚編以外も渚を救うためには必要不可欠
渚編以外がなければ、8年後の世界も想像ができないであろう

そして最後にこの言葉を
「この町と、住人に幸あれ」
町を愛する秋生さんの、とても深い言葉
この話の全てを表している一言かもしれない


さてここらでノリを変えて蛇足気味な話をしましょう
そのいち:考えちゃいけないこと
ここでゲーム終盤でも驚異的な若さを誇る早苗さんについて考えてみましょう
早苗さんが19ぐらいで渚を生んだとして
ゲーム開始時で37歳ぐらい
ゲーム終了時で45歳ぐらいの計算になります。
……秋子さんに次ぐ見た目で年齢がわからないキャラです(^^;
もしかしたら秋子さん以上?w
(ちなみに晴子さんはゲーム内で言ってるように28歳でいいはずです
観鈴を預かったときの年齢とか考えるとそれぐらいでつじつまが合います)
ゲーム開始時渚18歳(その冬に19歳)
↓
1年経って渚編ひとまず終了AFTER STORY突入
↓
1年経って卒業(渚20歳)
↓
その年の5月ごろ妊娠
↓
次の年の3月ごろ出産(渚21歳1周目はここで渚死亡)
↓
5年経過汐5歳になる そして1周目終了
でも2周目のラスト(真ED時)も汐が5歳ぐらいにはなっている
という計算
ちなみに風子も驚異的な若さ(むしろ幼さ)です
彼女は主人公とあまり年齢変わらないんじゃなかった…?


そのに:もっとも泣けるシーン
個人的な話になりますが、もっとも泣けたシーンは
汐との旅行で、主人公のおばあちゃんから親父がどうやってどんな気持ちでその岬から旅立ったのかを聞かされたとこから
帰りの電車での渚の思い出を汐に話すあたり
ずっと号泣しっぱなしでした(^^;
その後も余韻引きずって泣いてましたが(爆)
なんか主人公と一緒であの時になって初めて渚の死を実感したわけで
渚が死ぬところが結構アッサリ流されますから
その後なにか考える余裕もなく主人公と一緒にがむしゃらに話進むわけで
ありゃうますぎです(^^;
まぁ、AIRやってたから「またかよ!」と思ったのも理由のひとつな感じですが…(爆)


※1:クラナド ビジュアルファンブック((株)エンターブレイン発行)参照
※2:Official Another Story CLANNAD〜光見守る坂道で〜(メディアワークス発行)参照



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